北海道ツーリングへ行きたいと思っていてもルート作成方法がわからない、苦手と思っているライダーさんいませんか?
実はそれルート作成の「パターン」にはめて考えることで自由にルート作成をすることができます。
なぜなら「1日に移動できる距離」を基本に考えると、あいまいな「時間」や「距離」が見えてくるからです。
初心者の方は「だいたいこれくらい行ける?」と考えてしまいがちですが、これから紹介する「作成方法」を参考にすることで、満足できるツーリングルートができるようになります。
ぜひ参考にしてみてください。
この記事は次のようなライダーさんにおすすめです。
・ルート作成方法が知りたい
・ルート作成したけどなんだか不安
・おすすめ以外の気になるところに行きたい
早く作成方法を知りたい方はこちら・ルート作成の手順へ移動
北海道ツーリングの「目的」と「手段」
北海道ツーリングへ来る皆さんの目的はなんといっても「走ること」です!
その他には観光やグルメ、温泉など入って楽しみたいですよね?
いずれにせよせっかく有給休暇を使って北海道ツーリングへ来るのですから、その目的はぜひ果たしたいものです。
北海道ツーリングの目的
まずは北海道ツーリングの目的を確認しましょう。
一般的には下記のような目的ではないかと思いますが、個人的には様々な目的があるはずです。
筆者なら「土木遺産」や「かっこいい橋」を見に行きたいという目的もあるので、皆さんも整理してルート作成に反映してみてください。
ひそかに「ロゲットカード」や「北海道架け橋カード」など
ニッチな目的で走るのもいいかも!
一般的な目的
〇北海道の道路を走りたい!
〇北海道のグルメを満喫したい!
〇雄大な景色を写真に収めたい!
個人的な目的(例)
〇スタンプラリー(道の駅)!
〇北海道の沼や湖を制覇!
〇アイヌ文化を知りたい!
北海道ツーリングの手段
北海道ツーリングをする手段とは使用する「乗り物」のことです。
ライダーにとってはもちろんバイクです(笑)
ただし、バイクでも「自分のバイク」か「レンタルバイク」がありますので、時間や費用などを比較して決めるのが良いかと思います。
自分所有のバイクとレンタルバイクでは「ルート作成」が変わってきます。
・自分のバイク・・・・・フェリーターミナルが起終点
・レンタルバイク・・・・駅や空港が起終点
でも、ルート作成方法は同じ考え方なので大丈夫です。
大切なのは「大きな目的」>「小さな目的」
ルート作成をしていると、時間の都合上必ず「妥協」しなければいけない場面が出てくると思います。
その場合、その日の一番行きたい場所(大きな目的)にこだわり、ちょっとだけ寄りたい所(ちいさな目的)はあきらめましょう(笑)
なぜなら「ちいさな目的」を詰め込みすぎると時間がなくなってしまうからです。
小さな目的はまたの機会に楽しみをとっておくことにして、大きな目的を達成するルート作成に心がけましょう。
「ちいさな目的」を詰めすぎると走行距離と走行時間のバランスが崩れる
注意点としては、目的地(宿泊地)を変えず「ちいさな目的」を増やすのはほどほどにしましょう。
なぜなら走行距離を変えず走行時間を減らすことは、スピードの出しすぎにつながるからです。
時間が無くなると、こんな気持ちになりませんか?
宿に着く時間が遅くなるかも・・ちょっと急ごう・・
走行時間を減らすことが危険につながる理由
①↓目的地に着く時間が遅くなると気が付く。
②↓「ちょっと急ぐか・・」と思い始める。
③↓気持ちがあせっているのでアクセルを大きく開ける。
④↓いつのまにか自分が「ケビン・シュワンツ」になっている!(つもり・・)
⑤操作を誤って「ドッカーン!!」・・は絶対避けたいところ
うあああ!!!
ルート作成で「小さな目的を詰めすぎた^^;」と感じたら、実際に走ってみて無理があるようであれば、予定をカットするなど臨機応変に対応しましょう。
【体験談】予想しない出来事があったので「ちいさな目的」はカット
事故に遭遇したわけではありませんが、「ちいさな目的」をカットしたお話を紹介します。
8年前の話しですが、占冠(しむかっぷ)から富良野方面へ走っていたら、国道237号線が事故の影響で通行止めになっていました。
開通時間は未定とのことなので、仕方なく引き返し道道1030号線へ迂回しました。
そのため大きな目的の「青い池」だけ行くことにして、ちいさな目的の金山ダムなどはあきらめました・・1時間半も多くかかったので予定が大幅に狂いました(;’∀’)
ルート作成方法の手順
北海道ツーリングを計画するうえで重要なのが「ルート作成」です。
なぜならルート作成をすることで「目的達成までのプロセス」を効率よく行うことが可能になるからです。
北海道ツーリング全日程のイメージ
ルート作成する前に全日程のイメージを確認してみましょう。
船中泊がない場合や2泊になるパターンもありますが、船中泊が1泊の日程で説明します。
全日程のうち前後は北海道へアクセスするために時間を費やします。
そのため「全日程」ー3日が北海道内ツーリングの宿泊数となります。
ルート作成の流れ
ルート作成は、まず必要な情報を収集するところから始めていきますが、以下の内容に沿って作成していきます。
ルート設定の流れ
- 北海道ツーリングの起終点となるフェリーターミナルを決める
- フェリーターミナルの発着時間を確認する。
- 1日の走行距離を確認する
- 1日ごとのルート作成をする
- 宿泊地(街)が決まったら、民宿や旅館などを予約する
- 4と5の繰り返し
①北海道ツーリングの起終点となるフェリーターミナルを決める
北海道ツーリングの起終点となるフェリーターミナルを選択するには2つのポイントを比較して決めます。
- 選択方法「北海道のどこへ行きたいかで決める(道東や道北など)
- 選択方法「最寄りのフェリーターミナルから選ぶ」
【メリット】
選択方法1:都市部や道路を通過せずに行くことができるため、時間の節約になる。
選択方法2:体力を温存でき、メインとなる北海道ツーリングに集中できる。
②フェリーターミナルの発着時間を確認する
北海道へ到着するフェリーターミナルが決まったら、発着時間を確認しましょう。
苫小牧西港フェリーターミナル
【入港時刻】
・八戸航路・・・・・・「 1時30分」「 6時00分」「16時00分」「20時15分」
・名古屋・仙台航路・・「11時00分」
・大洗航路・・・・・・「13時30分」「19時45分」
【出航時刻】
・八戸航路・・・・・・「 5時00分」「 9時30分」「21時15分」「23時59分」
・名古屋・仙台航路・・「19時00分」
・大洗航路・・・・・・「18時45分」「 1時30分」
小樽港フェリーターミナル
【入港時刻】
・舞鶴航路・・・・・・「20時45分」
・新潟航路・・・・・・「 4時30分」
【出航時刻】
・舞鶴航路・・・・・・「23時30分」
・新潟航路・・・・・・「17時00分」
苫小牧東港フェリーターミナル
【入港時刻】
・敦賀航路・・・・・・・「20時30分」
・敦賀・新潟・秋田航路・「16:45分」
【出航時刻】
・敦賀航路・・・・・・・「23時30分」
・敦賀・新潟・秋田航路・「19:30分」
室蘭港フェリーターミナル
【到着時刻】
・青森航路・・・・・・「15時45分」
【出航時刻】
・青森航路・・・・・・「20時00分」
函館港フェリーターミナル
【到着時刻】
・青森航路・・・・・・「 6時10分」「10時05分」「14時10分」「18:00」
「20時50分」「 2時05分」
・大間航路・・・・・・「 8時30分」「15時10分」
【出航時刻】
・青森航路・・・・・・「 3時20分」「 7時40分」「12時30分」「17:30」
「20時15分」「22時05分」
・大間航路・・・・・・「 9時00分」「16時00分」
③「1日の走行距離」を確認する
次に「1日の走行距離」を確認しますが、まずは自分のツーリングスタイルを確認します。
これを設定しないと自分に合わないルートになりますので、ツーリングスタイルを確認して1日に走れる距離を確認しましょう。
自分のツーリングスタイルは?
ツーリングスタイルとは自分が意識せずに、どんな走り方をしているかということです。
1日の走行距離はこれによって変わるので、自分のツーリングスタイルがどんなタイプか思いだしてみましょう。
以下の3つのうち当てはまるタイプを選んでください。
あなたのツーリングスタイルはどれ?
タイプに合わせた1日の走行距離
自分のタイプがわかったら下の表「タイプ別走行距離の目安」に当てはめて「1日に走れる距離」を確認しましょう。
ただし、街中を走るルートを多く選択すると、目安の走行距離がそれよりも少なくなりますのでご注意ください。
タイプ別の走行距離の目安
タイプ別走行距離の目安は
1日の行動時間を「8:00~17:00」の9時間を想定して計算しています。
これによりがたい場合は別記事で「1日の走行距離の計算方法」をご紹介していますので、自分が納得する走行距離を計算してみてください。
④1日ごとのルートを作成する
ルート作成は「1日の走行距離」を基本に1日ごとにおこないますが、パターンは5つあります。
作成ツールは皆さんが使いやすいソフトやナビゲーションシステムを活用してください。
筆者の場合はGoogle Mapを活用しルート作成や「宿」を選んでいます。
ルートを作成する5つのパターン
- パターン1:自宅から北海道行きのフェリーターミナルまで
- パターン2:北海道到着後、フェリーを下船して最初の宿泊地まで
- パターン3:3日目以降(巡航期間)のルート設定
- パターン4:最終宿泊地から乗船予定のフェリーターミナルまで
- パターン5:フェリーターミナルから自宅まで
パターン1:自宅から北海道行きのフェリーターミナルまで
パターン1は初日のルート作成です。
自宅から出発港までおこないますが、自宅を出たらすでにツーリング開始ですよね?
自宅から最寄りのフェリーターミナルまで遠ければ、途中で宿泊が必要になるかもしれませんが、無理がないように出発港までのルート作成をしましょう。
その地域の「平均旅行速度」を調べておくと正確な設定ができます。
パターン2:北海道到着後、フェリーを下船して最初の宿泊地まで
「北海道へ到着したのはいいけど、残りの時間でどこまで走れるのだろう?」と悩むところです。
それは次の計算式で答えがでます。
ー 計算式 ー
{宿泊場所に到着予定時刻 - (フェリー到着時刻 + ロス時間 + 休憩時間) }× 53km/h
※「ロス時間」とは下船にかかる時間(約10分ほど)
※「53km/h」とは北海道の平地(郊外)の平均旅行速度
【計算例】残りの時間でどこまで行けるか
仮に条件を指定して残りの走行距離を計算してみましょう。
はじめに残り「時間」を計算し、それに「平均旅行速度」を乗じて「残りの走行距離」を出します。
時刻表示は24時間形式で計算を行います。
条件:「宿泊場所に到着予定時刻」:17:00
「フェリー到着時刻」:13:30
「フェリー到着時刻+ロス時間」:+10分
「休憩時間」:+20分(休憩10分×2回を想定)
計算1:残りの走行時間を計算・・17:00時 – (13時30分+10分+20分) = 3時間
計算2:残りの走行距離を計算・・3時間×53km/h = 159km ≒ 160km
例題の計算では、残りの時間で走れるのは160kmという結果になりました。
パターン3:3日目以降(巡航期間)のルート作成
「巡航期間」とは北海道を朝から晩まで走れる期間のことです。
タイプ別に設定した1日の走行距離を目安に「宿泊地」~「宿泊地」の作成をします。
例えば「タイプA」のライダーさんは「265km」を目安にルート作成します。
道内到着日や道内最終日に比べて簡単に作成することができます。
パターン4:最終宿泊地から乗船予定のフェリーターミナルまで
北海道を離れる日のルート作成は悩みどころです。
なぜなら明るいうちに北海道を出航するフェリーであれば、1時間前に乗船手続きすれば良いでしょう。
しかし暗くなってから出航するフェリーの場合はどうするか悩みます。以下の二者択一です。
①暗くても充分に注意して時間まで走る。
②明るいうちにフェリーターミナルへ到着して暇をつぶす。
筆者が選ぶとしたら年寄りなので②を選びます^^;
動体視力も落ちているし反射神経も鈍いので、夜の走行は控えるようにしています(笑)
パターン5:フェリーターミナルから自宅まで
最終日のルート作成は到着時刻や周りの状況に寄りますが、動物注意の看板があるような道路の場合は北海道同様夜間は控えることをおすすめします。
⑤ 宿泊地(街)が決まったら、民宿や旅館を確保する。
ルート作成ができたらその街の宿やキャンプ場を探します。
ただ北海道ツーリングへ行く日がまだ先の話であれば、2か月くらい前から探して確保しましょう
筆者としては、ツーリングした後にお風呂入って晩御飯を食べるのが至福の時です。
仕事のストレスを解放感とビールで浄化します(笑)
※雄武町の民宿にて
宿やキャンプ場の探し方
筆者の場合はGoogle Mapで検索欄に「宿」や「温泉宿」を入力し、写真や口コミを参考に選びます。
めぼしい宿が見つかったら宿を予約するか、チェックしておきましょう。
筆者は仕事もプライベートでも「じゃらんnet」を活用しています。
ただ、Google Mapで探した民宿や旅館が予約サイトにない場合も多々あります。
その場合は電話で予約しましょう!民宿や旅館は少人数で切り盛りしているため、電話が繋がりにくい場合もありますのでご注意ください。
ご飯支度の時間帯は特に忙しいので、そこを避けると繋がりやすいかもしれません。
数回目で電話がつながることもあるので、すぐにはあきらめない方が良いです(笑)
宿泊先を確保できなかったら
もしその街や近隣を探しても泊まれる場所がなかった場合は、残念ですがルート作成の修正が必要になってきます。
「宿やキャンプ場を確保してからルートを作成しては?」と思うかもしれませんが、経験上先に「宿」を決めてしまうとルート作成の修正が難しくなってしまいます。
なので、「ルート」が決まったら「宿泊場所の確保」が良いと思います。
ルート作成の注意点
ルート作成をするにあたって注意点や参考になるポイントをご紹介します。
国道以外は舗装されているか確認
ルート作成に「道道」や「市町村道」を設定する場合、必ず舗装か砂利道かを確認しましょう。
もし砂利道の場合オフロードなら問題はありませんが、オンロードなら致命的です((+_+))
燃料補給はどうしよう?
燃料補給は目的地に着いたらその日に給油するのがおすすめです。
ただし途中で給油しなければならない場合が必ずありますので、ルート上にあるガソリンスタンドは確認しておきましょう。
同じ方向に行く別ルートがあればチェック
同じ方向へ行く道があったらチェックしておくことをおすすめします。
なぜなら「雨回避」ができるかもしれないし、通行止めになった時も安心です。
【重要】それなりに納得できればOK!あまり考えすぎない
ルート作成をしていると悩みすぎて「細かいツーリングルート」になってしまう可能性があります。
あまり細かく作成しても自由さが無くなるので、ある程度のところで妥協することが必要です。
ルートはこう決めよう・まとめ
いろいろとルート作成のお話をしてきましたが、みなさんに「役に立つ」と思っていただければすごく嬉しいです。
ルート作成はツーリングの設計図なので納得いく内容にまとまれば安心ですよね?
ルート作成のポイント確認
再度ルート作成する方法の確認をしておきましょう。
- 北海道ツーリングの起終点となるフェリーターミナルを決める
- フェリーターミナルの発着時間を確認する。
- 1日の走行距離を確認する
- 1日ごとのルート作成をする
- 宿泊地(街)が決まったら、民宿や旅館などを確保する
- 4と5の繰り返し
北海道ツーリングのルート作成に自信を持てるようになれば、もっと北海道が楽しくなると思います。
ぜひ楽しく走って目的を達成してください^^
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